摩周岳・摩周湖     戻る

豆知識 「摩周湖」

 湖に流入・流出する川が無く雨水だけで水位を保っている、北海道を代表する神秘のカルデラ湖で、外部から
汚染される事が少ない湖として、地球環境の汚染を調査するモニタリングの対象湖となっています。

透明度が
41.6m と世界一の記録がありましたが、近年の調査では20m前後まで悪化しています。

原因はハッキリしていません。
さて今回は「摩周湖」「摩周岳」の紹介です。

「摩周湖」は夏場は霧が濃くて湖面を見ることが少なくなってしまう神秘の湖。  
数年前から撮った写真を後半に載せています。かなり長いです。

まず湖の東側にそびえている「摩周岳」に登って見ましょう。 第一展望台から片道 徒歩7.5kmで登る事ができます。

↓ 左の写真で対岸の赤土露出が最近目立つようになって来た気がします。
 
登山道はすり鉢状の縁に沿って山頂まで続いています。 進む左手に「摩周湖」が見えます。
  
登山道の右手には広大な根釧台地の裾野が広がります。          木々の間から見える摩周湖も、なかなかいいです。
 

↓ 「エゾライチョウ」が1km 位、ずっと先導してくれました。 こんな山の中で人恋しいのでしょうか? 珍しい事でした。
 
日本では北海道にだけ住む「エゾライチョウ」、まだ 狩猟鳥 になっていて近年異常に数が激減しています。

環境庁の「RDB・レットデーターブック」「情報不足(DD)」ランクで記載されていますが、狩猟したいのか、保護なのか
先導の鳥は
『ハッキリしてくれ!』と訴えているかのようです。

この摩周岳の写真は'06年10月4日と 5日の写真です。紅葉が終わって冬枯れの風景。 
夏場はいろいろ草花が咲いて爽やかな道のようです。
 

↓ 中島の「カムイシュ島」水面下はどの様になっているのでしょう? ササ原の道が続きます。前に見えるのは西別岳       
 

登山道の3km中間地点。 湖面側の木々が立ち枯れています。 温暖化?世代交代? どうしたのでしょう?
 

山頂までの距離は7.5kmと比較的長く、途中アップ・ダウンもあり、私の歳でハイキングコースとしてはきつい道でした。 
天気が悪く2日間連続の登頂になりました。
 
                                    ↑ 摩周岳・カムイヌプリが見えてきました。

ササの草原路からシラカンバの道に変わり・・・「エゾアジサイ」の枯花が和みます。
 


霧が多いためか朽木が 「コケ」で全面が覆われています。    翅が退化した「フキバッタ」 が摩周湖にいました。
 

夏場は黄色い可憐な花が咲く「イワキンバイ」(岩金梅) 高山の吹きさらしの岩場を好む。まさに崖の先端に根付いていた。
 

摩周湖の通常観光コースでは隠れて見えない巨大な噴火口跡         山頂 ↓               
 

前の頂が邪魔をして摩周湖全体を見渡す事ができませんが、山頂からの風景を数枚・・
 



チョット余談です。「松浦武四郎」が安政5年(1858)東蝦夷地探検で、ここ摩周湖の岸辺で泊ったとされる洞窟
下の写真の位置と思われます。
大変険しいところを湖の岸辺を目指して下ると、わずかな砂浜に出た。岸の砂も石も水底もみんな赤い。
岸伝いに行くと
大きな岩穴があり、奥へ15m位入ることができ、その奥は二手に分かれ、中は真っ暗でその岩穴に泊まった。

 <久摺日誌・戊午(くすりにっし・ぼご) 松浦武四郎著 丸山道子訳より>
武四郎の原文日記と場所のスケッチより想定北大付属図書館資料
武四郎が白糠より阿寒湖西側を通って藻琴、斜里、屈斜路、摩周湖の間を抜けて釧路までの探検日記の中にでてくる。
写真で見ると確かに岸辺は今も赤い。↓

 

裏話 ↓

この摩周湖付近一帯の森林はすべて人工林化していますが、随一この火口下の森林は手が付けられていない森林とのこと。

この「天然自然林」 調査のため、すり鉢状の火口に降りて調査した人の話 『 降りるのは楽だったが、帰りの登りは死ぬかと思った 』
 

往復15kmのコース、シーズンの夏場は混雑するようである。
 

摩周岳は終わりにして「摩周湖」の写真に変わります。 あまり良いのはございませんが最後までどうぞ。

青い湖面に樹木の霧氷が浮かびます。                           カムイシュ島と斜里岳
 

ん十年前の昔、某ユースで凍結した湖面を歩いて中島までの探検ツアーが有りました・・・

温暖化で凍結しない年もあるようになりました。                 月明かりの凍結した摩周湖 ↓
 

↓ 深夜の摩周湖   夜、「エゾシカ」が急斜面の露出した枯れ草を食べに来ています。滑って落下するシカもいるようです。↓
 

↓ 下の写真は1月24日午前6:45の日の出              ↓ カムイッシュ島 噴火の跡      
 
摩周湖の展望台は売店がある「第一展望台」と無料駐車のある「第三展望台」と「裏摩周展望台」の3ヶ所です。
では「第二展望台」はどこに行ってしまったのでしょう?

冬なら第一展望台からスノーシュー履いて稜線を「第三展望台」に向かう、その途中にあります。
 

ウサギの足跡をたどって・・この辺が昔の「第二展望台」らしい。 今は狭くて危険なので未公開の閉鎖ポイントです。
 

冬の似た様な風景ばかり続いたので「裏摩周展望台」に行ってみましょう。

最近展望台の下の木が高くなって極めて見晴らしが悪くなってしまった。 
この写真は持参した約 1.5mの脚立の上から撮ったもの見晴らしはあまり良くない。
 

新緑の頃、6月中旬の摩周湖。 いずれも「第三展望台」から・・私はこの頃が一番美しいと思う。
 

摩周湖に彼女を誘うなら夕方、湖がやや暮れかかった頃、「第三展望台」の先端が良い。どんな口説き文句も雰囲気でKO、たぶん。
 

           
            神秘の「摩周湖」を堪能するには

 1.「第一展望台」に観光バスがたくさん駐車しているときは避ける。

 2.寝るのを惜しんで「深夜の星空」&「夜明かりの湖」を見る。

 3.「第一展望台」は、夜も星空ツアーのバスが来て落ち着かないし、
    ストロボを発光されるので神秘感が極めて薄らぐ。

 4.夜は夏でもかなり冷えるので温かい服装で出かける。

 5.摩周湖の風景に飽きたら、後ろの景色・阿寒の山並みや
   硫黄山・屈斜路湖方面の風景も堪能する。

 6.「第一展望台」に行ったら摩周岳登山道を数km程度先まで行って
   みる。

 7.6〜8月、太平洋沿岸で海霧が発生する時期以外は、比較的見ら
   れるチャンスが多い。冬季間は経験上ほぼ見ることができる。

 8.この湖の不思議をいろいろ考察する。

   ・あの小さな島はどうなっているんだろう?生き物はいるのかな?

   ・どうしてこんな高い所に湖があるの?

   ・水はどうして溜まっているの?蒸発しないの?

   ・この湖の水が無くなったらどんな底が出てくるんだろう。

    等々やっていると、とても深い印象が残ります。・・・キット。

 9.動植物にも関心があると、いろんな出逢いが有って楽しめる。

10.道路はカーブが多く、夜には暴走の車が出没するので注意する。

11.積雪時はスノーシューがあると、より面白い。
 
   単に風景だけに満足しないよう、感動する心を養って出かけましょう

   ガイドする方も相手様の満足だけでなく「感動」に昇華できるよう
   サポートすることも大切・・

 

ちょっと話が逸れてしまいました。あと数枚で終わります。

摩周湖の夜明け
 

        月夜の夜 ↓                      「第三展望台」から西の空に天の川が流れます ↓
 


摩周湖の風景が飽きたら、反対側の風景

第三展望台の駐車場から 「 朝日があたる硫黄山 」、奥は屈斜路湖     第一展望台から冬の「 阿寒富士・雌阿寒岳・雄阿寒岳 」
 

「神秘の湖、摩周湖」も透明度が落ち、枯れ木が多くなり、展望台対岸の赤土露出が増え、少しずつ神秘感が無くなって行くのが残念です。

摩周湖の神秘を探ってみよう
流入する川が無い摩周湖の水は何処から来る  降り注ぐ雨・周囲の森林にしみ込んでいる膨大な水・積雪の融水。
水は何処に行く?  流出する川が無いので自然に浸水しているのか?湖水の一部は「神の子池」の湧水・を信じていたが
 成分から摩周湖の伏流水ではないと言う説もある。
 いずれオホーツク・根室海峡・太平洋に至っている。 
水面がほぼ海抜351mに一定なのは?  この高さの付近に浸水性の高い層があって、ここからオーバーフローしていると言う説が一般的。
 近年の水位は年間 40cm程度変化している。
霧が多いのはなぜ?  湖上で発生する霧と、多くは太平洋で発生する海霧が入り込んで摩周湖を隠してしまう。
水の色が藍色なのは?  透明度が高く、水深が深いので独特の深い藍色になっている。 
カムイシュ島の水面下はどうなってる?  200mの湖底から搭のように突き出ている。火山の噴火の跡とは信じられない。
摩周湖に住む生物は?  エゾサンショウウオのみが生息し他の魚類は皆無とされていましたが、現在は先人の放流で
 ニジマス・ヒメマス ・ウグイ・ウチダザリガニが生息しているようです。 
貴方も摩周湖博士になれる 【国立環境研究所地球環境研究センター】【北見工業大学】共編
(2004年10月発行。A4版、222ページ)   <摩周湖モニタリングデーターブック・PDF>



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